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「異状死体の届出義務」、診療中の患者死亡にも生じるか?

オピニオン 2020年6月7日 (日)  渡邊泰範(文京あさなぎ法律事務所)

【質問】 診療中の患者に、医療ミスが疑われる予期せぬ死亡が発生しました。この場合、警察署に届け出なければならないのでしょうか。誰が、どのような場合に、届け出る義務があるのか教えてください。 【解説】 Q:異状死体の届出義務の法的根拠・趣旨を教えてください。 医師法21条に「医師は、死体又は妊娠4月以上の死産児を検案して異状があると認めたときは、24時間以内に所轄警察署に届け出なければならない」と定められています。本条に違反した場合、50万円以下の罰金が科せられます。 その趣旨は、死体または死産児には、殺人、傷害致死、死体損壊、堕胎等の犯罪の痕跡をとどめている場合があるので、司法警察上の便宜のほか、警察官の被害拡大防止措置等による社会防衛を可能にする行政手続上の義務として、それらの異状を発見した医師に届出義務を課したものとされています。 Q:自分の診察中の患者も医師法21条の届出の対象になり得ますか? 昭和56年(1981年)に厚生省の医務局総務課長名で刊行された解説書において、医師自らの医療過誤が問題となる業務上過失致死罪に関する言及が全くされていないなど、当初、医師法21条は、医療過...