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「冤罪判決に強く抗議」、東京保険医協会が乳腺外科医事件で声明

レポート 2020年7月18日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

東京保険医協会は7月17日、いわゆる乳腺外科医事件に関する「東京高裁第10刑事部の乳腺外科医裁判逆転有罪判決に対する声明」を公表した。非科学的誤謬、反医学的判断、非当事者対等主義による人権侵害、「疑わしきは被告人の利益に」の原則否定という4つの論点を挙げ、「医師団体としても 一般市民としても絶対に許容できない。冤罪判決に強く抗議する」と断じ、乳腺外科医に逆転有罪判決を言い渡した7月13日の東京高裁判決を批判している。 声明は、東京保険医協会代表理事の須田昭夫氏と、執筆を担当した同協会勤務医委員会担当理事の佐藤一樹氏の連名。東京保険医協会は、乳腺外科医事件の被告となった男性医師の支援を続けており、13日にも会見を開いた(『男性外科医「怒りと憤り、私は無罪」、乳腺外科医裁判』、判決の詳細は『乳腺外科医事件、高裁で逆転有罪、懲役2年(7月14日追記)』をそれぞれ参照)。 声明では、判決全般について、「明確に判示できない判断根拠については何の論証もなく唐突に、『論理則、経験則等に照らして』という文言が随所に見られ、飛躍した結論を導いている。ある著名な法律家が『東京高等裁判所は、東京地検公判部東...