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控訴審判決「医療が回らなくなる」-水沼直樹・乳腺外科医裁判弁護団に聞く◆Vol.3

インタビュー 2020年9月24日 (木)  聞き手・まとめ:高橋直純、岩崎雅子(m3.com編集部)

――判決では被害女性の証言の「迫真性」の高さを評価している印象です。 一般的には、証言の信用性を判断する上で、本当に細かい点までリアリティを持って証言しているかどうかは、確かにある程度重要だと思います。しかし、本件では極めてリアルな幻覚を体験していた可能性があり、主観的には彼女は被害にも遭っているわけです。ただそれが客観的な事実関係に合わないというだけです。したがって、証言に「幻覚とは思えない」ほどのリアリティがあるから実際に犯行があったというのは、トートロジー(循環論法)であり、論理的ではありません。幻覚の実態について、あまりにも無理解です。 ――せん妄に関する判断では、「ふざけんな、ぶっ殺してやる」という発言を聞いたなどの看護師の証言について、判決では「被害女性に不利益な内容の病院関係者による証言であるから、その信用性の判断は慎重に行う必要がある」としています。また、「カルテに記載されていないのは、看護師間の引き継ぎがされなかったためと解する余地もあるが、発言は患者の症状として重要なものと考えられるから、これが引き継がれなかった合理的な理由は見出し難い」とも指摘しています。 患者が...