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「2030年、感染症の脅威から解放」未来年表を上梓-奥真也・埼玉医科大客員教授に聞く◆Vol.1

インタビュー 2020年11月14日 (土)  聞き手・まとめ:小川洋輔(m3.com編集部)

臨床、研究、ビジネスと、さまざまな立場から医療に携わって来た埼玉医科大学客員教授の奥真也氏が、医療の未来を大胆に記した『未来の医療年表 10年後の病気と健康のこと』(講談社現代新書)を上梓した。執筆中に国内外で拡大した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から得られた教訓や課題、技術の進化にも触れ、2030年には感染症の脅威から解放されると予測した。医療未来学者が描く未来の医療の在り方とは――(2020年10月27日にインタビュー、計3回掲載予定)。 ――「未来の医療年表」ということで、「2035年がんの大半が治癒可能」「2040年、糖尿病解決」など、これから医療界に起こることを具体的に予測しています。 例えば、がん医療については、分子標的薬と免疫チェックポイント阻害剤の開発が進んでいることを根拠に、2035年には大半が治癒可能になると予測しました。現時点でこの2つのツールの組み合わせの最適解を見いだすフェーズに入っているので、2030年代半ばには残された課題も解決されているはずです。 ――なぜ、こういった本を書こうと思ったのですか。 もともとは放射線科医でPETを専門にしていた...