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NEC健保が「薬局レセ」の直接審査に踏み切ったわけ

レポート 2008年10月15日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

NEC健康保険組合はこのほど、保険薬局のレセプトの直接審査を開始した。これは事前に合意した274の保険薬局のレセプトについて、支払基金を通さず、NEC健保が直接審査・支払する仕組みで、紙を使わず、すべてオンラインで行うのが特徴だ。10月のレセプト請求分からスタートするため、実際の請求・審査業務は11月から始まる。 「従来は医療機関の合意も必要だったが、規制緩和により、2007年1月の厚生労働省の通知で、保険薬局の合意が得られればレセプトの直接審査が可能になり、実施に踏み切った。2011年度からはレセプトのオンライン請求が義務化される。その際の準備、ノウハウの蓄積が短期的な目標。医療機関とは異なり、保険薬局はオンライン化率が高いので実施しやすかった」と、同健保の常務理事を務める廿楽(つづら)英明氏は語る。 その上で、「レセプトの直接審査にどんなメリットがあるか、何がどこまで可能なのかは現時点では分からない。しかし、将来的は、事務経費などのコスト削減と保険者機能の強化、この二つを実現しないと、直接審査の意味はない。今はあまりコスト削減にはなっていないが、最終的には半分程度にしたいと考えてい...