医師が国を訴える、「改定に異議あり」
レポート
2008年3月18日 (火)
橋本佳子(m3.com編集長)
「今回の提訴は、火を付けるのが狙い。医療関係者に、リハビリをはじめ医療問題に関心を持ってもらいたい」と語る、鶴巻温泉病院の澤田石順氏。 鶴巻温泉病院(神奈川県秦野市)に勤務する医師、澤田石順氏が3月18日、国を相手取り、行政訴訟を起した。この4月の診療報酬改定で、リハビリテーションの点数に算定制限が設けられたため、それを定めた通知の差し止めを求める内容だ。 提訴の理由を澤田石氏は、「今改定前も一定日数を経た後は点数が下がるなどの問題があったものの、医学的な必要性が認められれば、リハビリの実施は可能だった。しかし、今改定により医学的必要性があってもリハビリの点数が算定できなくなった。これはリハビリを必要とする重症患者の切り捨てだ」と説明する。その上で、「前回の2006年改定でもリハビリを問題視する方が署名活動を行ったが、それでもあまり効果はなかった。改定実施の4月1日までには時間がないこと、また厚生労働省に一市民が問題提起しても影響はないことから、提訴するのが一番有効な方法だと判断した」と澤田氏はつけ加える。 リハビリの算定日数の制限は、重症のリハビリ患者を受け入れる病院への影響が大きい...
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