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大野病院事件の担当弁護士が刑事裁判の限界を語る◆Vol.17

レポート 2008年9月8日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

「医療の良心を守る市民の会」主催の「中立公正な医療調査機関の早期設立を望む」と題するシンポジウムが9月6日、都内で開催された。福島県立大野病院事件の判決と福田康夫首相の辞任直後だっただけに、大野病院事件の検証と今後の“医療事故調”の議論のスケジュールが焦点になった。 当初、“医療事故調”の法案は今臨時国会に提出される予定だったが、「福田首相の辞任で、正直どうなるか分からない」(厚生労働省医政局総務課医療安全推進室長の佐原康之氏)状況になった(「突然の首相辞任は医療にも影響、“医療事故調”に遅れ」を参照)。 また大野病院事件に関しては、加藤克彦医師の弁護団の一人、安福謙二氏が、「大野病院事件に見た事故調査委員会」と題して講演、刑事裁判で真相究明することの限界や “医療事故調”を設置する際の課題などを指摘した。 さらに、「大野病院事件で、刑事上の過失は別として、医療者に反省点はないのか」との質問が参加者から出されたが、多くのシンポジストが「反省すべき点は多々ある」と回答した(「この事件がこれで終わるとは到底思えない」を参照)。 「大野病院事件に見た事故調査委員会」と題して講演した、弁護士の...