「金は出すが、口は出さない」が基本方針◆Vol.8
レポート
2008年6月2日 (月)
橋本佳子(m3.com編集長)
「安心と希望の医療確保ビジョン」の第9回会議が開催された。この日、配布されたのは、前回会議(「医師を増やす、そのリスクを取るのは政治」)の資料に、肉付けした「骨子案」。これまでの議論を整理した内容ではあるものの、まだ案の域を出ず、関係者の調整が難航していることがうかがえた。最終的な取りまとめは、6月上旬に予定されている次回に持ち越されることになった。 内容的には、前回資料では「医師数について」との表現にとどまっていた部分が、数こそ明示されなかったものの、「医師数の増加」に変更された点がポイントだ。ただ、それ以上に注目すべきは、舛添要一・厚生労働大臣が、ビジョンの達成するための「三原則」を明言したことだろう。 この日の会議は、午後5時40分から午後7時まで行われた。舛添要一・厚生労働大臣は冒頭、「ビジョンをまとめる大事な局面に来ている」と挨拶した。 「道州制」も視野にビジョンを作成 「三原則」とは、(1)規制強化はしない、(2)中央集権強化をしない、(3)改革の努力は怠らず――だ。その根底にあるのは、「金は出すが口は出さない」主義。「政府や厚生労働省の権限を強めるのは絶対反対。同時に、医...
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