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「事故調査は厚労省ではなく、まず院内で実施する」-国立循環器病センター総長橋本信夫氏に聞く

インタビュー 2009年1月16日 (金)  聞き手・橋本佳子(m3.com編集長)

昨年12月、一部週刊誌などが報じた、国立循環器病センターの「植込み型補助人工心臓治験症例」の問題。当初は厚生労働省が第三者機関を設置し、調査を行うことも想定されていたが、1月16日、同センターは自院で委員会を設置、調査・検証等を行うことを公表した。 同センターの総長を務める橋本信夫氏に委員会設置の狙いや今後のスケジュールなどについて聞いた(2009年1月16日午後に電話取材)。 ――まずこれまでの経過からお教えください。 今回の件は、2007年3月に当院に入院した、重度の拡張型心筋症の患者さんです。私が報告を受けている範囲では、患者さん側が、当院で当時治験をしていた補助人工心臓であるエバハートの植込み手術を希望され、当院を選択したようです。幾つかの補助人工心臓を提示したのですが、最終的にエバハートを選ばれました。どんな説明を患者さん側にしたのかなど、この辺りの事実関係は、今回の委員会で検討することになると思います。 この補助人工心臓は国内で開発されたもので、この患者さんが3例目でした。脳梗塞のリスクがあることは分かっていましたが、まだ治験のデータはない段階です。この点も含め、インフォー...