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「魔法が解けて、周囲が見えるようになった」 ◆Vol.3

レポート 2008年8月7日 (木)  司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――「魔法が解けた」というのは興味深い表現ですね。それで周りが見えるようになったと。 C先生 本当にその通りです。今まで「魔法」がかかるように暗示をしていた。先日、ある病院の部長とメールしていたのですが、「今日は日曜日ですが、朝から術後管理をしています。でも時間外手当は付きません」とありました。 でも違うんですよ。その人は部長なのですから。部長が改善を訴えなければ、下の医師の時間外手当も付きません。だから全然、気の毒だとも思いませんでした。「外科に医師が来ない」と文句を言っていますが、その先生が部長の椅子の価値を高めない限り、その椅子に座りたいなんて、誰も思わないわけです。 僕が病院からいなくなったことによって、その病院で、できなくなった技術があります。結果的に僕が座っていた椅子は高まったのです。その反対に、技術を安売りし続けたら、椅子は高まりません。 ――法外な給与を求めているのではなく、正当に評価してほしいと。 C先生 「魔法を解く」のは、僕らがやらなければいけない仕事です。いろいろな人に「今の制度はおかしいですよね」と訴えなければならない。本当に若い人は、初めから「魔法」にかかっ...