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コロナ診療最前線の消化器内科医が小説を緊急出版「この戦、負けますね」-医師、小説家の夏川草介氏に聞く◆Vol.1

インタビュー 2021年5月3日 (月)  聞き手・まとめ:高橋直純(m3.com編集部)

 医師で小説家の夏川草介氏が4月23日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対応する地方の感染症指定医療機関(長野県の信濃山病院という設定)の状況を描いた小説『臨床の砦』(小学館)を緊急出版した。消化器内科医ながら、第1波から新型コロナ診療に従事してきた夏川氏の経験、小説を書くに至った経緯を聞いた(2021年4月18日にインタビュー。全2回の連載)。  「この戦、負けますね」  敷島寛治は、コロナ診療の最前線に立つ信濃山病院の内科医である。一年近くコロナ診療を続けてきたが、令和二年年末から目に見えて感染者が増え始め、酸素化の悪い患者が数多く出てきている。医療従事者たちは、この一年、誰もまともに休みを取れていない。世間では「医療崩壊」寸前と言われているが、現場の印象は「医療壊滅」だ。ベッド数の満床が続き、一般患者の診療にも支障を来すなか、病院は、異様な雰囲気に包まれていた。  「対応が困難だから、患者を断りますか? 病棟が満床だから拒絶すべきですか? 残念ながら、現時点では当院以外に、コロナ患者を受け入れる準備が整っている病院はありません。筑摩野中央を除けば、この一帯...