1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 東京医大元理事長「文科省に人脈作りたかった」

東京医大元理事長「文科省に人脈作りたかった」

レポート 2021年6月29日 (火)  小川洋輔(m3.com編集部)

 私立大学研究ブランディング事業に関して便宜を得るために、文部科学省幹部の息子を不正に合格させたとして贈賄罪に問われている東京医科大学元理事長の臼井正彦被告に対する被告人質問が6月28日、東京地裁(西野吾一裁判長)で始まり、臼井被告は元文科省科学技術・学術政策局長の佐野太被告を会食に誘った理由を「理事長になり文科省に関する仕事が多くなり、文科省の方と相談できる人脈を作りたかった」と説明した。佐野被告の息子の成績については「(浪人中に)一生懸命やれば来年は大丈夫だと思っていた」と述べ、事前に加点を伝えていたことなどは否定した。ブランディング事業は「どうしても通したかったので(佐野氏に)お願いした」と明かしたが、佐野氏から指導を受けることはできなかったという。 一連の公判では、これまで佐野被告や医療コンサルタント会社元役員の谷口浩司被告が続いていたが、今回から弁護人による臼井被告への質問が始まった(過去の公判はシリーズ不適切入試を参照)。 臼井被告は立憲民主党の衆院議員の紹介で佐野被告と知り合い、病院経営などについて相談していた谷口氏に会食の場を設けるよう依頼した。その理由を「文科省に相談...