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「風邪っぽい」だけで薬は出せない

オピニオン 2021年7月18日 (日)  松永正訓(松永クリニック小児科・小児外科 院長)

大学病院からクリニックの院長に転身した2006年。同じ医師とはいえ、全く異なる環境に驚きの連続だった。※前回記事はこちら 開業初日に麻疹患者  ぼくの友人の開業医は、開業した初日の1番目の患者が髄膜炎だったらしい。それも全身状態が悪化している子どもだった。その先生は髄膜炎の診断をすぐにつけて救急車を要請して、患者を大学病院へ送ったという。それはかなり痺れる話だ。まずは、普通の風邪の子から来てくれて流れがうまく作れた段階で難しい患者にきて欲しいというのが、開業医の本音である。  ぼくの開業初日、1番目ではなかったけれど、午前中にちょっと診断のつかない子が受診した。小学1年の女の子だった。症状は鼻水・咳といった感冒症状、それからやや長引く発熱あった。診察をしてみれば特に大きな所見はないのだけれど、問題は彼女の全身に出ている発疹だった。発疹は赤いようなやや茶色いような、大きさが揃っていなくて、なんとなく「汚い」印象だった。  こういう発疹を以前に見た記憶があったが、それがいつのことで、どういう診断だったのか思い出せない。風邪に伴って皮疹が出ることはよくあるし、特に夏風邪はそう...