「医学生が臨床医にならない道があってもいい」◆Vol.5
レポート
2009年3月25日 (水)
村山みのり(m3.com編集部)
3 月23日、文部科学省の「医学教育カリキュラム検討会」が開催された。第5回目となる今回は、「諸外国との医学教育の比較」をテーマとして、米国、ドイツなどの医学教育システムについてヒアリングが行われた。 米国の医学教育システムの特徴と長所 1人目の発表者は杏林大学医学研究科准教授・岡田アナベルあやめ氏。岡田氏は米国・ハワイの出身で、ハーバード大学メディカルスクールで医学を修め、インターンシップ、レジデンシーも同大学の関連病院で行っている。専門は眼科。 米国では、学生はまず4年制のリベラル・アーツの大学で学び、その後、医学を志望する者がメディカルスクールに進学するシステムとなっている。岡田氏は、(1)4年制大学で他分野を経験し、社会人になるための基礎を学ぶ。多くは親から離れて生活し、自分の意思で医師への道を選ぶ、(2)学費のために学生ローンを持つ学生が大多数で、自己責任で医師になる意欲が高まる、(3)メディカルスクールは大学院であるため、学生はprofession(職業)について学ぶ気持ちが強い--などの理由により、学生が早く成熟し、プロフェッショナルとしての意識を持つようになると説明した...
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