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医薬品フォーミュラリ、「報酬評価要否」で意見対立

レポート 2021年7月21日 (水)  大西裕康(m3.com編集部)

 病院・診療所単体や、地域の医療機関が連携して、薬効群別に採用薬の治療効果や注意事項などを事前に評価し、患者の状態に応じた薬剤選択に関するフローチャートなどをあらかじめ定めておく「使用ガイド付きの医薬品集」(いわゆるフォーミュラリ)を作成・維持する体制について、診療報酬で評価する是非の議論が始まった。 6月20日の中医協総会(会長:小塩隆士・一橋大学経済研究所教授)では、診療側から、個別の医療機関や地域で連携して「フォーミュラリ」を作成する意義や有用性は認めつつも、「定義があいまい」として診療報酬での評価は不要との意見が出た。これに対し保険者側からは、医療費適正化の観点から診療報酬で評価し、普及を後押しすべきとの意見が出た。医薬品の適正使用に関連して、2006年度の診療報酬改定で処方薬の様式に追加した後発医薬品への「変更不可欄」についても診療側と保険者側の意見が対立した(資料は厚生労働省ホームページ)。 フォーミュラリについては、政府が6月18日に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針2021」(いわゆる骨太の方針2021)で、「フォーミュラリの活用等」で後発医薬品のさらなる促進を...