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2次感染の低リスクを証明「ワクチン・検査パッケージ」活用を提言

レポート 2021年9月3日 (金)  小川洋輔(m3.com編集部)

 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会(会長:尾身茂・地域医療機能推進機構理事長)は9月3日、ワクチン接種やPCR検査の陰性結果によって、他者に2次感染させるリスクが低いことを示す「ワクチン・検査パッケージ」の活用に向けた提言を取りまとめた。パッケージの適用となってもマスクなどの基本的な対策は当面継続すると強調した上で、医療機関や高齢者施設での面会、県境を越える旅行、大規模イベントへの参加、大人数での会食などを認めることを検討する。尾身会長は、こうした議論をたたき台にして「市民、事業者も含めた国民的な議論が必要だ。ワクチン接種だけで何でも自由とすることはあり得ない」と述べ、慎重に議論を進める考えを示した。 提言では、「日常生活への制約が長引く中で、人々の間で不安や不満が高まっており、感染対策への協力が得られにくくなってきている」と指摘。「最もあり得ると考えられるシナリオの接種率(60歳以上85%、40~50歳代70%、20~30歳代60%)に到達しても、引き続き生活や社会経済活動の制限が一定程度必要になる」とする一方、「ワクチン・検査パッケージを活用した総合的な取り組みを導入するこ...