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「iPS、京大に隙なし」

2013年1月16日  m3.com編集部

 「山中伸弥教授の京大グループのiPS細胞作製の知的財産戦略に隙はない」。京都大学の山中伸弥教授の研究グループによるiPS細胞(多能性幹細胞)の知的財産を管理するiPSアカデミアジャパン社長の村山昇作氏は1月16日、都内で開催されたバイオ関連16団体の賀詞交歓会で京大の強さをこう表現した。同社は、iPS細胞研究開発で注目されてきた知的財産戦略を担う「心臓部」とも言える組織である。 「成熟細胞を再び多能性を持つ細胞に戻せることを示した発見」で、山中教授がノーベル賞生理・医学賞を受賞。2013年の年始に当たって、医学界の学会理事長は今年注目される医学、医療の領域で注目する動きとして口々に「再生医療」を挙げた。この日の賀詞交歓会でもiPS細胞を用いた研究開発は最大のトピックス。日本で生まれたiPS細胞の研究開発は2013年、臨床に向けてどう動いていくか。村山氏に聞いた。 「4因子を使ってiPS細胞を作り出す基本的な特許は、京都大学の我々のグループ、米国ウィスコンシン大学のグループ、ハーバード大学と限られたグループが持つ。中でも、iPS細胞を効率的に作るのに必要な知的財産を京大は押さえており、...