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消化器癌の診断や再発リスクにも遺伝子検査

2014年1月14日  医療変異

癌における遺伝子検査は、分子標的薬との関連で普及してきた。 興味深いのは、それだけにとどまらず、エピゲノム異常を指標に、発癌のリスクを予測するなど、癌医療における遺伝子検査の適用範囲が広がっている点だ。 国立がん研究センター、東大医科研を例に、最先端の動きを紹介する。 橋本佳子(m3.com編集長) エピゲノム異常に着目 エピゲノム異常の代表例が、DNAの一部に、「メチル基」が付くことにより、DNAの発現などに影響を与える、DNAメチル化異常。癌の領域では、転移・浸潤、増殖、細胞周期などにおいて、DNAメチル化異常が関係していることが分かってきている。その研究の先頭を走るのは、国立がん研究センター研究所上席副所長の牛島俊和氏と、東京大学医科学研究所付属病院長の今井浩三氏らのグループだ。 胃癌多発、DNAメチル化でリスク2.3倍に 牛島氏は、「横断的観察の研究はあったが、エピゲノム異常が発癌のリスクに関係していることを、前向き研究で明らかにしたのは、胃癌に限らず、全ての癌で見ても、世界で初めて」と、研究の意義を語る。 国立がん研究センター研究所上席副所長の牛島俊和氏。 牛島氏らは、国立が...