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「遺伝子検査を統べる」千葉大の挑戦

2014年1月21日  医療変異

遺伝性疾患に限らず、癌でも予防医学でも、全診療科で遺伝子検査が当たり前になる。 患者のみならず血縁者をも巻き込む「遺伝情報」、病院としてはどう取り扱うべきか。 第三部では遺伝子時代に対応する組織づくりを考えたい。まず一つの理想形を紹介する。 山田留奈(m3.com編集部) 「がん予防相談外来」で患者掘り起こし 千葉大学医学部附属病院検査部・遺伝子診療部は、2014年の早春から新たなチャレンジに踏み出す。「がん予防相談外来」を食道胃腸外科の外来に新設し、遺伝性大腸癌などが疑われる患者に積極的に介入していく予定だ。 食道胃腸外科の外来担当医は、新患の中に一定の条件を満たす人がいれば、がん予防相談外来の受診を促す。がん予防相談外来は遺伝子診療部のスタッフが対応し、遺伝子検査や遺伝カウンセリングを提案。患者の同意が得られれば、遺伝子診療部で家系をも含めたケアにつなげていく。 がん予防相談外来は、まずは週1回のペースで実施する予定だ。「必要な人に適切な遺伝子診療を提供するためには、待ちの姿勢では限界がある。積極的に患者を掘り起こしていきたい」と、野村文夫部長は意気込む。この挑戦の成果は、今年6月...