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遺伝カウンセリングは必要か?

2014年1月30日  医療変異

続いて遺伝カウンセリング体制を取り上げる。 母体血による新しい出生前診断の議論で注目が集まったが、馴染みはまだ薄いだろう。 今後、技術進歩で全科に関わってくる。相談窓口の今を見ていく。 山田留奈(m3.com編集部) どの科も無縁ではいられない 「今後、一般的な診療の場でも、遺伝カウンセリングが必要な症例は急増する」。信州大学医学部遺伝医学・予防医学講座教授の福嶋義光氏はこう断言する。 遺伝カウンセリングは、生殖細胞系列を対象にした遺伝子の検査(遺伝学的検査)で確定診断を行う前に必須となる。遺伝学的検査は、ハンチントン病や先天異常といった遺伝性難病の保因者診断、発症前診断、出生・着床前診断などに用いられてきた。現在では、薬剤容忍性の確認や生活習慣病などの一般的な疾患リスク予測までに広がっている。ある薬剤代謝に関わる変異が他の疾患リスクを示唆するケースもある。予期せず重大な発見があった場合、患者本人に伝える前には遺伝カウンセリングを勧めることが重要になる。 さらに今後、一般人が検査会社に直接、糖尿病や認知症などの疾患リスク判定のための遺伝子検査(Direct-to-Consumer Ge...