甲状腺疾患患者のうち、小児は約1割を占めるとされ、対応は成人より難しいという。成長期にホルモンの分泌に関わる薬をどのタイミングで使えばいいのか、慎重になりすぎるあまり治療の開始時期が遅れれば、その後の経過に影響はないのか。最近では東日本大震災に伴う福島第1原発事故以来、小児の甲状腺疾患に関する話題が報じられることが増えて、わが子の将来に過度な不安を感じている親も少なくない。伊藤病院(東京都)内科医長の向笠浩司氏が、甲状腺疾患を抱える小児の診断、治療の難しさを語る。(聞手・まとめ:森圭吾、m3.c...