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平成でアトピー減、鼻炎・花粉症は倍増【平成の医療史30年◆アレルギー疾患編】

2019年1月30日  平成の医療史30年

 平成の30年間を通してアレルギー診療の形は大きく変わった。1993年(平成5年)~1995年(平成7年)に各種アレルギー性疾患のガイドラインがまとめられてきたことで、医療の質は大幅に向上。さらに、ステロイド吸入薬、タクロリムス軟膏やロイコトリエン受容体拮抗薬といった新薬、そして舌下免疫療法や生物学的製剤が登場することで、大半のアレルギーはコントロール可能となり命に関わる病気ではなくなってきた。しかし、まだQOLを障害する病気ではあり続けている。平成30年間を通じたアレルギー診療の変遷を見ていこう。(m3.com編集部・宮内諭) スギ・ヒノキ花粉の飛散量は3倍に増加  まずはアレルギー疾患の年次推移を追う。小学校児童を対象とした日本小児アレルギー学会の継続調査によると、1992年(平成4年)、2002年(平成14年)、2012年(平成24年)の各アレルギー疾患の有症率は、アレルギー性鼻炎が15.9%、20.5%、28.1%、アレルギー性結膜炎が6.7%、9.8%、11.4%、スギ花粉症が3.6%、5.7%、9.9%と増加を続ける一方で、アトピー性皮膚炎は17.3%、13.8%、...