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整形外科医の能力向上へ期する思い【平成の医療史30年◆整形外科編】

2019年2月20日  平成の医療史30年

テクノロジーが発達しても外科医個人の技量が重要と話す三浦氏  人工膝関節は平成の間に術後15年で95%という安定した成績を残すまでに至った。日本人工関節学会理事長(愛媛大学病院長)の三浦裕正氏はクロスリンク・ポリエチレンの登場、つまり素材の発展が寄与するところが大きいと指摘したが、その一方で整形外科医の技量が高いことが土台にあったと強調する。整形外科医のさらなる能力向上へ、講じた対策とその思いについて質問した。(聞き手・まとめ:m3.com編集部・森圭吾) まずは「自分の手」でできるように ――素材の革新やナビゲーションシステムの登場など、整形外科医にとっては人工関節手術を学び、執刀しやすい時代になったのではないでしょうか。  素材やデバイスは確かに、私が医師としての人生を歩み始めた昭和に比べれば飛躍的に向上しました。ただ、それも整形外科医に確かな技量がなければ使いこなせません。まずは自らの手で行えるように修練を積んでから、初めてツールの恩恵を受けるべきではないかと考えるのです。  私は、自分の手の感覚を第一に信じています。実際にナビゲーションシステム...