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小児医療と外来変えた2つのワクチン【平成の医療史30年◆小児科編】

2019年3月22日  平成の医療史30年

 日本外来小児科学会会長の横田俊一郎氏(横田小児科医院院長)による、外来小児科の平成30年間。平成の初めには「よくある疾患」だった麻疹やインフルエンザ菌b型(Hib)、肺炎球菌による細菌性髄膜炎、近年では水痘などが定期接種に位置付けられてから激減。小児の疾病構造が大きく変化したことも、小児医療の外来移行に寄与していると話す。これに伴い、横田氏のクリニックでは、年間に診療する患者数の半数くらいがワクチン被接種者で占められるようになったそうだ。また、発達障害児の支援や先天性心疾患、小児癌のサバイバーの診療など外来診療の内容も変化していると話す。(聞き手・まとめ:m3.com編集部・坂口恵/2019年1月取材、全4回連載) 発熱小児の来院に脅えることが激減 ――「入院から外来へ」――少子化だけでなく、小児科に大きなインパクトを与えたのは「疾病構造の変化」だ。例えば、1999年(平成11年)から感染症法上の定点報告疾患に位置付けられていた麻疹を例にとっても、毎年数万人規模の流行を繰り返し、年に10-30例もの死亡例が報告されていたが、今では患者報告が激減。2015年(平成27年)には世...