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迅速診断登場で「検査を信じるか、医師を信じるか」の時代に?【平成の医療史30年◆小児科編】

2019年3月26日  平成の医療史30年

 日本外来小児科学会会長の横田俊一郎氏による、外来小児科の平成30年間の振り返り。小児科外来ではこの30年にワクチン以外にも、大きく変わった2つの診療として「迅速診断キット」と「抗菌薬処方」を挙げる。「“検査を信じるか、医師を信じるか”みたいに、みんなが迅速診断に振り回される時代になっている気がする」と苦笑する。(聞き手・まとめ:m3.com編集部・坂口恵/2019年1月取材、全4回連載) 発熱患者の診察前に検査が完了?! ――「ワクチン以外にも、外来小児科で大きく変わった診療が2つある」と横田氏。その一つが「迅速検査キット」だそうだ。  迅速検査キットの皮切りは溶連菌でした。一番、大きな変化をもたらしたのは、やはりインフルエンザの迅速診断キットでしょうね。最初は保険適用がなかったので、自分で買ってやっていました。初めは「これでインフルエンザ陽性が分かるのか」なんてびっくりしていました(笑)。  もちろん、疾患が早く見つかることは悪いことではないし、日本式に早く診断して薬を使っているから重症例や死亡例が少ないという意見も間違っていないのかな、とは思います。でも、最近はあまり...