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乾癬患者の豊かな人生のために必要なこと【平成の医療史30年◆乾癬編】

2019年4月22日  平成の医療史30年

大槻マミ太郎氏  乾癬治療は生物学的製剤の登場によって大きく進歩したが、新たな問題に高額な医療費が挙げられる。自治医科大学皮膚科教授の大槻マミ太郎氏へのインタビュー最終回は、次の時代の課題について。(聞き手・まとめ:m3.com編集部・河野祐子/2018年12月19日取材、全3回連載) 「プレバイオ」の選択肢が豊富に ――乾癬の治療薬の選択肢は、ここ10年ほどで飛躍的に広がりました。  MTXは既に使っている人もいますが、正式な適応追加は2019年(平成31年)の予定です(編集者注:2019年3月26日に承認)。それから、2017年(平成29年)には経口薬として25年ぶりの新薬、オテズラ(一般名アプレミラスト)が発売されました。この薬は効果が弱いという理由で、日本への導入に否定的な人もいました。でも、MTXのように海外では使用できるものが日本で使えないという状況を避けたかったし、選択肢の一つとして必要だと考え、率先して開発に関わりました。  オテズラは、深刻な副作用が少ない点が特長です。効き目は穏やかですが、開業の先生方が処方できる全身治療薬と言えるでし...