前回(第1回「看取り急増」時代の意思決定支援を考えよう!)、超高齢社会を迎える中で、高齢者の看取りが増えること、併せて、疾病を持ちつついかに過ごすかを考える上で、「病みの軌跡(疾病の経過、illnesstrajectory)」という考え方を紹介しました。「病みの軌跡」は、疾病によって今後どのような経過をたどるのかを予想できることがポイントで、今後を予測し、あらかじめ対策を立てるところに、この概念を使う意義があります。さらに、軌跡の代表例として高頻度で併存する認知症を取り上げました。わが国では、認...