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COVID-19対応と熱中症対応は両立できるのか【時流◆COVID-19と熱中症】

2020年7月17日  時流

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対応と熱中症の対応はどのように両立できるのか。日本救急医学会「熱中症および低体温症に関する委員会」委員長で、日本医科大学付属病院救命救急科部長の横堀將司氏の話を続ける。(聞き手・まとめ:m3.com編集部・軸丸靖子/2020年7月7日取材、全2回) 前回の記事 『豪雨被災地は片付け中の熱中症に警戒を』 はこちら 症状からは見分けが付かない熱中症とCOVID-19 ――熱中症とCOVID-19は症状が似ているといわれます。外来や救急でどのように見分けたらよいのでしょうか。  「見分けるポイントはほとんどない」と思ってもらってよいと思います。  熱中症の主な症状は、発汗、口渇、虚脱、めまい、頭痛ですが、まれに呼吸器症状が見られることもあるため、それをもって除外することはできません。一方、COVID-19に見られるという嗅覚障害や味覚障害は熱中症にはない特徴ですが、そもそも熱中症の患者さんは意識状態が悪いことが多く、そういった自覚的症状を聴取することができません。  私も、COVID-19患者と熱中症患者の血液データを用...