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米FDAが小児PNHにラブリズマブ承認

2021年6月10日  米食品医薬品局(FDA)

 米国食品医薬品局(FDA)は6月7日、生後1カ月以降の小児の発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)に抗補体(C5)モノクローナル抗体ラブリズマブ(商品名ユルトミリス、Alexion Pharmaceuticals社)を承認した。  PNHは、溶血(赤血球破壊)と貧血、血栓症、骨髄不全を特徴とするまれな血液疾患だ。発症頻度は100万人当たり1-1.5人で、全体の約10%を小児患者が占める。重篤な疾患で、診断後の余命中央値は10年とされる。赤血球の働きに関与する遺伝子に後天的な変異が起こることで発症する。この遺伝子異常があると、赤血球は補体制御因子を欠損し、免疫細胞の攻撃を受けて破壊され、貧血を引き起こすと考えられている。  ラブリズマブの小児PNHへの有効性は、9-17歳の小児PNH患者13例を対象とした26週間の臨床試験で検証された。13例中5例に抗C5モノクローナル抗体エクリズマブの治療歴がなく、8例にエクリズマブによる治療歴があった。この試験では、全被験者にラブリズマブ初回投与15日後に維持療法を実施し、体重20kg以上の患児は8週間に1回、体重20kg未満の患児は4週...