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多遺伝子検査で大腸がん患者の遺伝性がん症候群検出率が向上

2021年6月13日  オハイオ州立大学総合がんセンター

(海外がん医療情報リファレンス6月3日付記事を転載)  現在の一般的な腫瘍検査では、遺伝性がん症候群を有する大腸がん患者の最大38.6%(リンチ症候群6.3%を含む)の病態が見逃された可能性があり、大腸がん患者の7.1%以上に特定可能な遺伝性の遺伝子変異があることが、オハイオ州立大学総合がんセンター-アーサー・G・ジェームズがん病院およびリチャード・J・ソロベ研究所(OSUCCC-James)の研究者らが発表した新しいデータから示された。  このデータは、オハイオ州内の病院51施設で治療した大腸がん患者3300例以上から得たものであり、多遺伝子パネル検査を大腸がんの標準治療の一部として導入する意義が科学的に強く裏付けられたと専門家が述べている。  「大腸がんをよく管理し、影響を受ける可能性のある家族を未然に特定するためには、患者の中からリスクが高い人を特定する方法を見つけることが、非常に重要です」と、この研究の代表著者、OSUCCC-James遺伝カウンセラー/研究員のRachel Pearlman氏は述べる。「遺伝子検査は、この10年間で劇的に変化し、数多くの既知の...