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NEJMにレター、生後5週児・入院3日で希少遺伝性疾患を同定

2021年7月2日  m3.com編集部

長時間泣きやまないとの理由で受診した生後5週の男児が入院し、集学的な医療チームが迅速ゲノム解析、AIによる診断支援を用いて対応した結果、入院からわずか3日目に、発症前の診断が難しい遺伝性神経疾患であることが判明した。男児は、すぐに治療を受け、回復し退院。その後も元気に過ごしているという。この一連の模様が6月3日付のNew England Journal of Medicine(電子版)にレターとして報告された。近未来の先制医療の姿を具現化した今回のレターの概要を紹介するとともに、小児科専門医・臨床遺伝専門医で、原発性免疫不全症(PID)の新生児スクリーニングによる早期診断・治療の普及に取り組む今井耕輔氏(東京医科歯科大学茨城県小児・周産期地域医療学講座准教授)に話を聞いた。(聞き手・まとめ:m3.com編集部・坂口恵/2021年○月○日取材) 「生後11カ月で死亡、病因不明」家族歴 数時間後から専門チーム、ゲノム解析・AI診断を開始 【レターの概要】  生後5週目(生後41日目)の健康な男児が、2時間にわたる非定型的な啼泣と興奮状態で入院した。臨床経過と診断の経過は表の通り。入...