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RA患者の帯状疱疹は重症度別に治療薬を使い分け【第65回リウマチ学会】

2021年7月11日  MMJ

 第65回日本リウマチ学会総会・学術集会(会長・竹内勤慶應義塾大学医学部リウマチ・膠原病内科教授)が4月26-28日、完全Web方式で開かれた。27日にはシンポジウム11「関節リウマチ治療に対する感染症のインパクト」がライブ配信され、愛知医科大学皮膚科の渡辺大輔教授は「分子標的治療時代における帯状疱疹のリスク管理」をテーマに講演。帯状疱疹は抗ヘルペスウイルス薬による治療とワクチンによる予防が可能であるため、疾患活動性を考慮した上で、ワクチン接種を積極的に考えるべきだと話した。(MMJ編集長・吉川学) JAK阻害薬で帯状疱疹リスクが上昇  渡辺教授はまず、帯状疱疹について、日本の患者は1年当たり約60万例で、水痘帯状疱疹ウイルス(VZN)の再活性化により起こり、一般に高齢者、免疫抑制患者ほど重症化しやすいと説明した。メタ解析から女性、家族歴、自己免疫疾患が危険因子であることが分かっており、リウマチ(RA)患者の帯状疱疹発症率は10-20/1000人/年とした。  RAや潰瘍性大腸炎などに使われるJAK阻害薬にはT細胞抑制機能があり、免疫抑制により帯状疱疹発症率が上昇すると話し、...