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散瞳薬投与後に頭蓋内出血の所見が重なる【解説】

2021年7月22日  日本医療機能評価機構

医療事故の再発防止を目的に、過去の医療事故情報やヒヤリ・ハット事例(※)から原因や対策を知る「医療事故、ヒヤリ・ハット事例に学ぶ」シリーズ。今回は「散瞳薬投与後に頭蓋内出血の所見が重なった」事例を取り上げます。 ※出典:公益財団法人 日本医療評価機構の「医療事故情報収集等事業」 ※事例は「所見」のキーワードが含まれる事例から掲載。 【事故の程度】 死亡 【発生場所】 ICU 【関連診療科】 心臓血管外科 【患者】 入院/1人/70歳代 (男性) 【疾患名】 胸部大動脈瘤術後 【当事者】 医師(22年2カ月) 【実施した医療行為の目的】 抗菌剤投与による眼内炎の診察のため、サンドールPを点眼。 【事故の内容】 胸部大動脈瘤、狭心症にてステントグラフト内挿術、人工血管置換術後。術後、胸骨離開を認め、デブリードマン、創閉鎖術施行。敗血症によるショック、腎不全にて透析が行われた。呼吸不全の状態にあり、自発呼吸で酸素投与し管理されていたが、酸素化が不良となり、鎮静薬使用し気管挿管され呼吸管理となった。抗菌剤投与による眼内炎の評価を目的に眼科の診察依頼が出された。 眼内炎に関する評価、眼底の観察の...