RFAで内胸動脈が損傷し、血胸が発生したハイリスク症例【解説】
医療事故の再発防止を目的に、過去の医療事故情報やヒヤリ・ハット事例(※)から原因や対策を知る「医療事故、ヒヤリ・ハット事例に学ぶ」シリーズ。今回は「ラジオ波電極の挿入により内胸動脈の損傷が起こり、血胸が発生したハイリスク症例」の事例を取り上げます。 ※出典:公益財団法人 日本医療機能評価機構の「医療事故情報収集等事業」 ※事例は「ハイリスク」のキーワードが含まれる事例から掲載。 【事故の程度】 死亡 【発生場所】 その他 IVO室 【関連診療科】 消化器科 【患者】 入院/1人/80歳代 (男性) 【疾患名】 肝細胞癌、肝硬変、拘束性換気障害 【当事者】 医師(36年0ヶ月) 【実施した医療行為の目的】 肝細胞癌の治療。 S4,S5に対するラジオ波焼灼術(RFA)。7年前に初回のRFA施行し、その後、再発の度に本人の強い希望のもと繰り返し実施し、今回で8回目のRFAである。前回(5ヶ月前)のS3.S7.S8へRFA実施の際、右肺血胸を合併していた。 【事故の内容】 鎮静開始から焼灼、終了まで問題なく経過し、病棟へ退室した。退室から3時間半後、バイタルサイン低下、JCS300。胸部CTに...
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