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MRI対応ペースメーカーも依頼手順守らず当日キャンセル【解説】

2021年8月19日  日本医療機能評価機構

医療事故の再発防止を目的に、過去の医療事故情報やヒヤリ・ハット事例(※)から原因や対策を知る「医療事故、ヒヤリ・ハット事例に学ぶ」シリーズ。今回は「依頼手順を守らなかったために検査当日にキャンセルされた」事例を取り上げます。 ※出典:公益財団法人 日本医療機能評価機構の「医療事故情報収集等事業」 ※事例は「ペースメーカー」のキーワードが含まれる事例から掲載。 【事故の程度】 死亡もしくは重篤な状況に至ったと考えられる 【発生場所】 不明 【患者】 外来/1人/90歳代 (女性) 【疾患名】 肝細胞癌 【当事者】 診療放射線技師(12年) 医師(0年) 【事例の内容】 当事者(1)の放射線技師が当日の検査伝票を確認している際に、当該患者にRISコメントが入力されていることに気づき内容を確認したところ「ペースメーカーあり」と記載されていた。ペースメーカー挿入患者においては原則MRI禁忌であり、たとえMRI対応ペースメーカーであっても業者の手配や循環器内科医師の立会いが必須になっているため、依頼科に確認したところ業者の手配などされておらず当日の検査はキャンセルとなった。 【事例の背景要因の概...