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糖尿病網膜症に初のガイドライン【時流◆糖尿病診療のone more step】

2021年7月31日  m3.com編集部

瓶井資弘氏 糖尿病治療薬が出そろい、心血管疾患リスクの低減を目指す管理のハードルが下がっている。一方で、最新のエビデンスや技術革新を目の前の患者に取り入れ、健康寿命の延伸を図るためには、医療現場における「one more step(あと一歩)」の工夫や診療技術が欠かせない。【時流◆糖尿病診療のone more step】では、患者中心の糖尿病診療に役立つ最新情報を紹介する。第1弾は2020年12月に初めて発刊された『糖尿病網膜症診療ガイドライン(第1版)』(以下、GL)の作成委員長を務めた瓶井資弘氏(愛知医科大学眼科学講座教授)に、GL作成の背景やポイントなどを聞いた。(聞き手・まとめ:m3.com編集部・坂口恵/6月24日取材、全3回連載) 初のGL策定の背景 3つの重症度分類が併記された理由 ――初のGLが作成された背景を教えてください。 糖尿病網膜症は非常に患者数の多い眼疾患の一つで、それが逆に日本でのガイドライン作成のハードルになっていました。実は10年前に一度、策定を進めていたのですが、一般的な疾患だけに、各大学や医療機関で微妙に異なる診断基準が作られていて、それを一本化する...