岩田健太郎著『HEATAPP!たった5日で臨床の質問力が飛躍的に向上する、すごいレクチャー』(金原出版)より転載
病気の正体、
感染症の正体
岩田
ではもう少し先に進めますね。グループ学習について大体説明したところで、これから病気の診断と治療に関する一般的な総論を話します。それから治療についても簡単な説明をします。
病気って何ですか?
木村
身体の異常?
岩田
そうですね。ただ身体とは限りませんね、心の異常も病気ですね。病気は私たちの身体もしくは心に起きている、不都合な現象を病気といいます。ただし、これには厳密な決まりはありません。
例えばコレステロールが高い。これ病気か、病気じゃないか? 脂質異常の患者さんはたいてい無症状です。主観的には別に何の不都合もないわけですね。ではなぜコレステロール高いことが問題なのかというと、将来血管が詰まって心筋梗塞や脳梗塞になるリスクが高まるからなんですね。そうすると、コレステロールが高い状態は、実は心筋梗塞のリスク、あるいは脳梗塞のリスクというだけであって、それを病気と呼ぶかどうか...
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