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減薬・減量にとどまらない「治療の単純化」のポイント【時流◆糖尿病診療のone more step】

2021年9月6日  時流

荒木厚氏 荒木厚氏(東京都健康長寿医療センター副院長・内科総括部長)による高齢者糖尿病の診療に必要な基本的考え方の解説。第4回(最終回)は、高齢者糖尿病に欠かせない「治療の単純化」のポイントと今後の展望について。「治療の単純化」には減薬・減量にとどまらない、さまざまな工夫があるとのことだ。(聞き手・まとめ:m3.com編集部・坂口恵/7月2日取材、全5回連載) 前回の記事 『高齢者糖尿病には「目標体重」を活用しよう』 はこちら 「治療の単純化」の対象と進め方 薬剤処方の複雑性を減らす5項目 ――高齢者糖尿病においては減薬を含む「治療の単純化」が重要と提唱されるようになっています。どういうタイミング、あるいは患者さんが対象と考えられるのでしょうか。 2021年3月に発行された『高齢者糖尿病治療ガイド』にも記載されていますが、「血糖コントロール目標の下限値を大きく下回った時は、減薬・減量を考慮して低血糖やポリファーマシー対策を行う」というのが原則です。 ――先生の専門外来では、どのように処方薬の整理をしているのでしょうか。 治療の単純化としては、薬の数を減らすこと以外に飲む回数を減らすのが...