小丸陽平氏が選ぶ必読論文
2021年8月23日 m3.com編集部
新型コロナウイルス感染症（COVID-19）流行下の2020-2021年夏に発表された必読医学論文をご紹介する本シリーズ、第３回のテーマは「腎臓内科」。選者は東京大学医学部附属病院血液浄化療法部の小丸陽平氏、監修は東京大学大学院医学系研究科副研究科長兼腎臓・内分泌内科教授の南学正臣氏にお願いした。急性・慢性腎臓病関連、そしてCOVID-19と腎領域に関連する論文をそれぞれ5報ずつピックアップしてもらった。 急性・慢性腎臓病関連 急性腎障害に対する急性血液浄化療法の開始時期 Timing of initiation of renal-replacement therapy in acute kidney injury. N Engl J Med. 2020; 383: 240-251. 急性腎障害（AKI）に対する腎代替療法（RRT）の開始時期（早期開始 vs. 待機的開始）に関するランダム化比較試験（RCT）、STARRT-AKI trialの報告である。先行する3つのRCT―ELAIN（2016）、AKIKI（2016）、IDEAL-ICU（2018）―を受けて、今回の研究ではさらに...