日本医療機能評価機構はこのほど、PTPシートの誤飲事例が2016年7月1日-2021年6月30日に52件報告があったとし、医療安全情報を発出した。52件中32件は、看護師が薬剤をPTPシートから取り出さずに渡し、患者が誤飲した事例であった。 報告事例の一つは、「イーケプラ錠」と「酸化マグネシウム錠」を服用する70歳代の患者の事例だった。看護師は、薬剤をPTPシートから取り出して渡すことになっていたが、患者は「薬はもう少ししてから飲む」と言い、受け答えに問題がなかったため、PTPシートのまま容器に入れて渡した。看護師は10分後に訪室し、患者がシートごと飲んでしまったことを聞く。X線・CT検査で食道にPTPシートを認めたため、上部消化管内視鏡で摘出した。 事例が発生した医療機関は、切り離したPTPシートは誤飲の危険性があることを院内で周知するとともに、看護師は薬剤をPTPシートから取り出して患者に渡すよう取り組んでおり、同機構は、PTPシートの誤飲は、年齢や認知機能にかかわらず発生しているとし、注意喚起している。シリーズ 副作用・有害事象・注意喚起情報 一覧
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