8月25日の第49回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードで、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)陽性者の重症化リスク因子別の致死率が公表された。全年齢で慢性腎臓病(CKD)の致死率が14.9%と最も高く、多変量解析における50-64歳、40-49歳の死亡リスクはそれぞれ約12倍、約44倍に上っていた。この結果について、日本腎臓学会理事長の柏原直樹氏(川崎医科大学副学長)に見解を聞いた。柏原氏らは、重症化高リスクCKD患者に対する抗体医薬の使用に関する要望書を政府関係者に提出し、同製剤が患者への供給不足などが起こらないよう求めていくという。(m3.com編集部・坂口恵、2021年8月31日取材) CKDで14%、COPDで10.2%の致死率 同会議で公表された資料によると、2021年4月1日から2021年6月30日までのHER-SYSデータを用いて、疑似症などを除いたSARS-CoV-2陽性患者32万2007人を抽出。重症化リスク因子の入力が行われていたケースから各因子の有病率を算出し、重症化リスク因子の有無による致死率を比較した。重症化リスク因子は慢性閉塞性肺疾患(C...
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