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厚労官僚は検疫強行で憲法違反の可能性大◆Vol.1

スペシャル企画 2009年5月26日 (火)  司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

メキシコで新型インフルエンザ(A/H1N1)の発生が伝えられてから早や1カ月。日本でも厚生労働省が指揮を執り、水際対策をはじめ様々な対策を講じられたものの、科学的根拠や実効性について疑問視する声が少なくない。その代表的存在の一人が、現役の厚労省検疫官(東京空港検疫所支所・検疫医療専門職)で医師の木村盛世氏((『「今の状況は政府が招いたパニック」- 厚労省検疫官・木村盛世氏に聞く』を参照)。虎の門病院(東京都港区)泌尿器科部長の小松秀樹氏も、「人権軽視の検疫は、憲法違反」と強く問題視する。 木村氏と小松氏に、この1カ月の新型インフルエンザをめぐる動きを検証してもらった(対談は2009年5月24日に実施。計4回に分けて連載)。 木村盛世氏 筑波大学医学群卒業。米国ジョンズ・ホプキンス大学公衆衛生大学院疫学部修士課程修了(MPH[;公衆衛生学修士号)。内科医として勤務後、米国CDC多施設研究プロジェクトコーディネーター、財団法人結核予防会、厚労省大臣官房統計情報部を経て、厚労省検疫官。専門は感染症疫学。 ――まず検疫の問題点についてお聞かせください。 木村 以前にも指摘しましたが(『「今の状...