「勤務医・開業医の対立構造は遺憾」財政審建議への日医見解
レポート
2009年6月4日 (木)
村山みのり(m3.com編集部)
6月3日、財政制度審議会(以下、財政審)が取りまとめた建議について、社会保障費について「基本方針2006」で示されている歳出改革の基本的方向性を維持する必要があるとし、医療においては病院・診療所間の配分が求められたことに対し、日本医師会は定例記者会見で「医療現場を担う立場として、非常に遺憾である。このままでは医療現場の疲弊は救われない。地域住民も身近な医療機関をさらに失いかねない。改めて、社会保障費抑制の撤回を強く求める」と述べた。 財政審が診療報酬の病院・診療所間の配分の適正化・見直しを求めたことに対し、「病院勤務医と診療所開業医は、役割分担をしながら協力し、地域医療を支えている。勤務医と開業医の対立構造に持ち込まれたことは、極めて残念だし遺憾である」と批判。財政審の示す勤務医・開業医の年収比較データについても、「中小企業の社長や自営業主とサラリーマンを比較するような手法は恣意的」という従来の主張を繰り返した。 また、財政審建議は、「医師が地域や診療科を選ぶことなどについて、完全に自由であることは必然でない」としており、議論の過程においてドイツ・フランスなどの開業規制の例が示されたこ...
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