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「高浜の医師は、地域が育て、地域が守る」

レポート 2009年6月17日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

和田診療所の所長は、卒後5年目と若い井階友貴氏が務める。 和田診療所がある「高浜町保健福祉センター」には、デイサービスや訪問介護・看護などの介護関連の事業所、障害者相談センターなども設置されている。さらに、町役場は車で10分ほどの場所にあるが、町の保健課と福祉課は同センター内にあり、予防・医療・介護の各サービス主体と行政が連携しやすくなっているのが特徴だ。 地方の町というと高齢化率が高いというイメージがあるが、高浜町には原子力発電所があるため、若い世帯も多く、和田診療所の守備範囲は広い。外来患者は1日40~60人。往診・訪問診療、高浜町内の無医地区への巡回診療のほか、乳幼児への予防接種や健診、介護保険の主治医意見書の作成、ケアカンファランス、特別養護老人ホームの嘱託医、さらには産業医など、医療に限らず、様々な年齢層の予防から、医療、介護に至るまでを担当している。 「私自身、もともと地域医療に興味を持っていた。和田診療所の特徴は、患者や地域住民との近さ。地域住民との関係を構築しながら、医療だけでなく、予防や介護などに、ピンポイントではなく継続して取り組める。これらは大学病院などにはない面...