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「学校閉鎖は4-5日以上なら効果あり」◆Vol.29

スペシャル企画 2009年7月29日 (水)  村山みのり(m3.com編集部)

国立感染症研究所感染症情報センター長の岡部信彦氏は、7月27日の会見(メディア情報交換会)で、5-6月の学校・幼稚園・保育園閉鎖による感染拡大防止について、「一定の効果があった」と評価する見解を示した。 大阪府・福岡県における症例数の推移、千葉県船橋市における休校した学校を含めた6校の生徒の発熱状況のデータでは、休校後1-2日目までは休校前に既に感染し、潜伏期間を経過した患者の発熱が見られたが、3-4日目からは発症例が著しく減少し、その後も増加しなかった。この結果から、岡部氏は「1-2日のおざなりの学級・学校閉鎖では意味がない。やるのならば4-5日程度でなければ、二次・三次感染の広がりは止められない。逆に、これをきちんと行えば感染拡大を防止できる」と主張。諸外国では、雇用状況の違いにより保護者が長期間仕事を休むことが不可能、発展途上国などでは学校給食が重要な栄養供給源であるため長期の学校閉鎖により子どもが栄養失調になる等の背景により実施が困難な場合もあるため、「学校閉鎖が望ましいかは社会状況を踏まえた判断が必要」としながらも、「症状がきつい病気が流行した場合には、一つの手段として参考に...