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厚労省・医系技官と民主党の衝突は必至◆Vol.11

スペシャル企画 2009年9月2日 (水)  上昌広(東京大学医科学研究所先端医療社会コミュニケーションシステム社会連携研究部門准教授)

8月30日、衆議院議員総選挙は民主党の大勝利に終わった。私たちは、マニフェストを掲げて戦った総選挙による政権交代を経験することになった。果たして、民主党政権は、どのような船出になるだろうか。本原稿の執筆時点(9月1日)での予測を交えて、解説してみる。 【年内の予定】 民主党政権が発足後、早期に直面する問題は外交・組織作り・予算だ。恐らく、新型インフルエンザを除いて、医療は当面の問題にはならない。 【行政刷新会議・国家戦略局】 組織作りについては、9月16日もしくは17日に予定されている組閣発表が注目される。特に、厚労大臣、および行政刷新会議・国家戦略局担当大臣人選が注目される。 厚労大臣については、年金問題を追及してきた長妻昭氏が起用されるかが焦点だ。もし、長妻氏が起用された場合、医療担当の副大臣に誰が起用されるかに注目が集まる。副大臣は、妥当にいけば、医師である足立信也氏、あるいは櫻井充氏が就任すると見ている。 行政刷新会議と国家戦略局は、民主党政治改革の中枢だ。前者の目的は行政の無駄の削除。菅直人氏、長妻昭氏、山井和則氏などが活躍するだろう。問題は後者だ。この組織は、予算を自公連立...