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「医師さえ増やせば問題解決、との考えは単純すぎる」◆Vol.2

レポート 2009年10月6日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省の「チーム医療の推進に関する検討会」の第2回会議が10月5日開催され、国立国際医療センター総長の桐野高明氏と、近大姫路大学学長(前国際看護師協会会長)の南裕子氏へのヒアリングが行われた(会議の配布資料は検討会の資料は厚労省のホームページに掲載)。2人とも異口同音にチーム医療の推進、中でも看護師の役割・業務範囲を見直す必要性を指摘した。 桐野氏は、「医師不足であることは確か。しかし、養成数さえ増やせば、診療科あるいは地域による医師の偏在が解決すると考えるのは、誤りではないが、単純すぎる」と指摘。その上で、問題解決には、専門医制度の確立と、チーム医療の推進が必要であると指摘した。「これまで医師の業務は増大してきたが、将来的にも医師だけで担っていこうという考え方は非現実的であり、副作用が大きい」とした。「副作用」とは、詳細は後述するが「医師の専門性の希釈」という意味だ。 それに続くディスカッションでも、医師と看護師の業務分担を中心に進められた。座長の東京大学大学院医学研究科教授の永井良三氏は、「今日はインテンシブ・ケア(手術、ICU、術後管理など)に関する議論を行う」と述べ、ナース...