1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. レセプトオンライン請求義務化をめぐる二つの“混乱”◆Vol.5

レセプトオンライン請求義務化をめぐる二つの“混乱”◆Vol.5

レポート 2009年10月16日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省は2011年4月から、レセプトオンライン請求を原則完全義務化する予定だったが、これを定めた省令・告示を見直し、レセプト件数が少なかったり、医師が高齢である医療機関などに対し、例外措置を設ける案を10月9日に公表、10月23日までパブリックコメントを募集している(表1、詳細はパブリックコメントの募集ページを参照)。 医療界ではオンライン請求完全義務化への反発は強く、それに対応することが制度見直しの目的だが、この省令・告示案をめぐり、二つの“混乱”が生じている。一つは「請求の原則化」の意味、もう一つは「省令・告示案」の影響範囲だ。 「原則化」は「例外措置を設けた義務化」という意味 第一の原則化だが、「民主党政策集INDEX2009」には、(1)「完全義務化」から「原則化」に改め、小規模医療機関の撤退や地域医療の崩壊が起こらないようにする、(2)オンライン請求の導入に当たって診療報酬上のインセンティブなどを設ける、と記載されている。 「原則化」の受け止め方は人によって様々。「民主党内部でも、考え方は必ずしも一致していなかったのではないか」と見る向きもあるが、おおむね(1)医療機関の...