診療報酬改定分の要求は見送り、2010年度予算概算要求◆Vol.6
レポート
2009年10月16日 (金)
橋本佳子(m3.com編集長)
厚生労働省は10月15日、2010年度の予算概算要求をまとめ、公表した。一般会計の総額は28兆8894億円で、8月末に前政権時代に作成した概算要求と比べ、2.5兆円増(9.4%増)、2009年度当初予算との比較でも、3.7兆円増(14.8%増)と、大幅に要求額が増えている(8月時点での概算要求は『医師の「偏在対策」拡大、レセ・オンライン化支援も新規に』を参照)。 今回の要求で新設されたのは「子ども手当て(2兆1279億円)」のほか、年金記録問題への対応(1779億円)、雇用保険制度の見直し(2681億円)など。 もっとも、当初、2010年4月実施の診療報酬改定分を盛り込むことも検討され、「約4%の引き上げに相当する3000億円程度要求する」との報道も流れたが、結局は見送られた。8月の衆議院議員選挙でのマニフェストで打ち出された項目以外は、「事項要求」として項目だけ列挙し、金額は示さない形での要求になった(表1)。「事項要求」は計11項目で、年末までの予算編成過程において検討することになる。民主党は後期高齢者医療制度の廃止を打ち出しているが、廃止後の新たな制度までの間、保険料の上昇などを...
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