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「副反応の疫学データ得られるスタディーデザインが必要」◆Vol.49

スペシャル企画 2009年12月1日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省の第5回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会と第2回新型インフルエンザ予防接種後副反応検討会の合同会議が11月30日、開催された。前回(11月21日)の会議後に追加された、新型インフルエンザワクチンの副反応報告数、接種後の重篤症例・死亡症例の報告があったが、前回と同様に「ワクチン接種との直接の明確な関連が認められた症例は現時点ではない」という意見が取りまとめられた(「新型ワクチン接種と関連する死亡症例は現時点では認められず」を参照)。 もっとも、自治医科大学小児科教授の桃井真里子氏は、「(死亡例が多い)高齢者を診ている先生方が、死亡とワクチン接種には関係がない、と言っているので、それでいいのかもしれない。しかし、これらのデータを見ても、カルテもなく、疫学的なデータもなく、分析できない。死亡例は接種1~3日後が多いのは、主治医の先生が心理的に関係あるかもしれないと考え、報告しているのだろう。例えば、基礎疾患を持った方の高齢者を何日後フォローすれば因果関係が否定できるのか、ワクチンのマイナスな印象を否定するためにも、どんなスタディーデザインをすればいいのかなどを...